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【校長ブログ「入口はどこにでもある」】私の失敗談(2学期始業式にて)

|学校長ブログ|

 2学期始業式での話の一部を紹介します。

 (途中略)
 今日のキーワードは何か、考えてみてください。
 今から20年近く前の話、当時、茨城県の県立藤代高校という学校に勤務していました。平成14年、2002年、皆さんが生まれる少し前です。地元の中学から黄色いグローブを持った小柄な生徒が入学してきました。当時の身長は160センチぐらいだったと思います。やがて彼は藤代高校のエースとして成長し、春の甲子園選抜大会でも一勝を挙げました。彼は中央大学に進学することになり、志望理由書の指導を私が担当しました。
 彼は、高校時代に学んだこと、大学で学びたいこと、将来の展望などを挙げて、結びに、自分のなりたい職業を書いてきました。そこには「プロ野球選手」と書いてあったのです。あまりにも唐突だと私は思いました。今思えば、プロになるという結論に沿って書き直しをさせればよかったのですが、その時、私はそうしませんでした。なぜなら「無理だろう」と思ったからです。帰宅してから、彼の携帯電話に、野球の指導者とか、保健体育の先生とか、他の書き方がないか聞きました。すると、彼の声は不満そうに聞こえてきました。結局、「野球に携わる仕事に就きたい」としました。
 その後、彼は中央大学から社会人野球で東京ガスへ。都市対抗野球でも試合の締めくくり役のクローザーとして大活躍、2010年のドラフト会議で、なんと東北楽天イーグルスから2位指名。背番号は31。2011年、平成23年からプロ野球選手として活躍。2013年には読売ジャイアンツと日本シリーズを戦い、3戦目と7戦目で勝利投手となり見事、MVPを獲得しました。現在は楽天から千葉ロッテマリーンズに移籍し、背番号は15。昨日、5勝目を挙げました。登板の日にはメールでやり取りをしています。
 彼の名前は?野球好きな人、特にロッテファン、楽天ファンならはもう分かったはず。彼の名前は、美馬学。美しい馬と書いて「みま」、学問の学で「まなぶ」。
 彼の実現させた「プロ野球選手」というすばらしい夢を、当時の私は「無理だろう」と自分で勝手に思っていたのです。「プロ野球選手」は彼の夢であり、「無理」かどうかは私の下す判断ではない。それなのに「無理」と決めつけたのは私の勝手な思い込みだったのです。これが私の大きな失敗です。
 大学進学以降,頑張っている彼に対して私ができることは、ただただ応援することだけでした。都市対抗野球で東京ドームに行きました。プロになってからもドームで楽天が日本ハムファイターズとのゲームがあるときは応援に行きました。北海道に出張の時も札幌ドームに行きました。
 彼の活躍をテレビや新聞で目にするたび、「学,あのときはごめんな」いつもそう思います。
 最後まで諦めない気持ち、夢を叶えようと努力する若者の可能性を信じることの大切さを身をもって学びました。
 「信じる」ことは尊いことです。今日のキーワードは「信じる」でした。 
(中略)
 
 自分を信じる。あきらめない気持ち。自分の夢に向かって努力する。
 皆さんならできます。