【文芸部】文学散歩 雑司ヶ谷霊園
|クラブ活動ブログ||文芸部|
『墓地の区切り目に、大きな銀杏(いちょう)が一本空を隠すように立っていた。その下へ来た時、先生は高い梢(こずえ)を見上げて、「もう少しすると、綺麗ですよ。この木がすっかり黄葉(こうよう)して、ここいらの地面は金色の落葉で埋(うず)まるようになります」といった。先生は月に一度ずつは必ずこの木の下を通るのであった。
(中略)
「どなたのお墓があるんですか。――ご親類のお墓ですか」
「いいえ」
先生はこれ以外に何も答えなかった。私もその話はそれぎりにして切り上げた。すると一町(ちょう)ほど歩いた後で、先生が不意にそこへ戻って来た。
「あすこには私の友達の墓があるんです」
「お友達のお墓へ毎月(まいげつ)お参りをなさるんですか」
「そうです」
先生はその日これ以外を語らなかった。』(夏目漱石『こころ』)
小雪ちらつく土曜の午後、漱石先生が眠る雑司が谷霊園に行きました。
風情がある、のか、この寒い中酔狂な、なのか判断に苦しむところです。
実は、この墓地は学校からそう遠くない所にあるのです。
ちょうど高校2年生が夏目漱石の「こころ」を勉強したところ。
作品の中にも雑司ヶ谷霊園が登場します。
いろいろなことを考えながら、漱石先生の墓石に手を合わせて参りました。
掲示板を見ると、他にも有名な方のお墓がちらほら。
「泉鏡花が消されていますよ」どうやら改葬された模様。お墓を維持するのも大変なのでしょう。
「小泉八雲のお墓に行きたい」ちょうど朝ドラの「ばけばけ」のモデルですものね。
これがなかなか見つからない。
そうこうしているうちに、永井荷風(なぜか小銭がおそなえされている)、東条英機(大きくてとても立派)、のお墓にたどりついたので、それぞれ手を合わせてきました。
お目当ての小泉八雲はそれでも見つからない。
しばらくさまよううち、やっと部員の一人から「ありました!」と元気な声。
ようやくお参りすることができました。
しみじみした風情はどこかへ消え、見つけた満足感でいっぱいになりました。お墓クエストはこれにて終了です。
◆雪が降っており、寒かったですが、夏目漱石や東条英機の墓など有名な人物の墓を見ることができ、歴史の人物が身近に感じられました。また、今季朝ドラである「ばけばけ」のモデル小泉八雲や小泉セツの墓も見られて、大満足の文芸散歩でした。(平内)
◆今回の文学散歩では、雑司ヶ谷霊園に行きました。
東條英機さんや夏目漱石さん、小泉八雲さんなどのお墓に訪れました。
夏目漱石さんのお墓はとても大きく、立派でした。文学者として活躍し、雑司ヶ谷霊園でお墓を建てるまでの活気を感じました。文芸部として小説の文章が上手く書けるようお願いしました。途中まで雪に降られ、風情がありましたがすぐに止んでしまい、冬の風情は終わりました。小泉八雲のお墓は10分〜20分ずっと彷徨い続き、意外な場所にありました。最近では「ばけばけ」も放送されていたので、実際にこんな人がいたんだぁ、と実感も湧きました。
◆ちょうど雪が降っておりました。墓の主人公は故人のイメージがありますけれど、こうやって慈しむ事は生者の特権であることを考えると、そうではないのかもしれません。(主人公)





貞静学園中学校・高等学校
